向日市ひろた整骨院ブログ|11月2018
投稿日|2018.11.27
はじめに・・・
肩関節周辺の骨折の多くは上腕骨の頚部(外科頚)に起こり、特に骨粗鬆症を伴った高齢者の方に多い骨折です。
高齢者の方では、転んだ時に肘や手をつくなど軽い外力で骨折します。若い方では、交通事故や転落などの大きな外力によって骨折します。
症状
・肩の周辺から上腕にかけて皮下出血が出現して腫れる
・腕を下にぶらりと垂らし、肩を挙げることができなくなる など
治療
ほとんどの場合、保存的治療が選択されます。三角巾とバストバンドを使用してまずは安静固定を行います。
受傷後1週間より、肩が固まらないようにするために早期運動療法(振り子運動)を始めます。
※骨折の仕方によって若干固定の違いがありますので治療の際にはスタッフにご確認ください。
三角巾とバストバンドによる固定は3~4週間、その後は三角巾のみで固定を行います。
骨が付くまでに約6~8週間かかるのでそれまでは重力に抗して肩の挙上をしてはいけません。
まれに骨折片のずれが大きい場合手術を行う場合もあります。
不明な点がありましたらスタッフまでお気軽にご相談下さい。
投稿日|2018.11.24
肩甲骨とは?
背中に位置するほぼ逆三角形の形をした平らな骨です。
病態・診断
多くは肩甲骨体部の横骨折か縦骨折となります。直接大きな外力が作用した場合だと肋骨骨折を合併することがあります。
頻度は体の全骨折の1%程度であり比較的稀な骨折です。診断ではX線撮影や骨の形状をより把握するためCT撮影を行います。
受傷機転
・交通事故や高所転落により地面に背中または骨を強打した際に多く発症
・作業、スポーツなどにより肩甲骨に付着する筋肉の急激な収縮により発症
・小さな外傷が繰り返されることで骨折を発症
症状
骨折部の腫れと痛みが中心です。骨折の部位によっては深呼吸などの動作により痛みが発生する場合もあります。
分類
大きく安定型骨折と不安定型骨折に分けられ、どちらかの骨折によって治療法を選択します。
[肩甲骨骨折部位別分類]
・関節窩骨折 ・頚部骨折(解剖頚・外科頚)
・体部骨折 ・鳥口突起骨折(基部・先端部)
・肩峰骨折
治療
安定型骨折では骨折部の転位はなく主に保存的治療であり、不安定型骨折では転位があり手術療法を選択することがあります。
保存療法では3~4週間の三角巾で吊るし外固定を実施し、早期からのリハビリが重要です。リハビリが遅れると肩が上がりにくくなるため要注意です。
不明な点がありましたらお気軽にスタッフにご相談ください。
投稿日|2018.11.24
アメリカンフットボールやラグビー等のコンタクトスポーツでは、首から腕(手)にかけての焼けるような痛みが生じるケースに遭遇します。子の痛みを称じてバーナーペインと呼ばれています。
原因として考えられるものは、相手の選手との接触、または転倒によって地面等にぶつかった際、強い外力を受けることにより生じます。
受傷するケースとしては
1 頚が後ろに曲げられ、頚から出る神経(神経根)が圧迫された場合
2 頚が横に曲げられ、頭が向いたほうの頚から出る神経(神経根)が圧迫された場合
3 頚が横に曲げられ、伸ばされた側の神経の束(腕神経叢)が牽引された場合があります。
他に外力による頚椎椎間板ヘルニアによるものもあります。
症状として受傷直後は痛みが腕から手にかけて生じますが、痛みが治まってきた後に、握力低下や感覚の低下が生じる場合があります。
治療法としては、牽引・温熱・電気治療等が有効な治療手段になります。受傷から2週間くらいたっても症状の回復が認められない場合は、より重篤な神経損傷も考えられるため、再検査をお勧めします。また、再発予防としては危険回避技術の向上が一番ですが、頚の筋力強化、練習(試合)前のストレッチングは念入りに行ってください。アメリカンフットボールの選手には頚を保護するネックガードの装着も有効です。
この疾患は一度起こると繰り返し生じることが多いため、初回受傷時の処置が大切になります。スポーツへの早期復帰を目指すためにも、自己診断は避け、スタッフにリハビリ方法を相談してください。
投稿日|2018.11.20
はじめに・・・
胸部出口症候群とは第一肋骨、前・中斜角筋(頸の筋肉)で形成される胸郭出口部において、
神経・血管束が圧迫・牽引されて起こります。
特徴
牽引型 圧迫型
・女性に多い ・男性に多い
・なで肩、首長 ・筋肉質
・やせ形 ・怒り肩
・不良姿勢(猫背で顎を出す) ・平均年齢は牽引型に比べ比較的高い
・肩甲骨の易下垂性
・若年者に多い
症状
・頚部~肩甲骨への疼痛 ・頭痛
・肩こり感 ・立ちくらみ、めまい
・上肢の疼痛 ・全身倦怠感
・手のしびれ、手指の血流障害
※症状は午前より疲れの出てくる午後~夕方に強くなる傾向があります。
治療法・予防
1 まず一番大切なことは、自分の病気を理解し、病気に対する不安感を取り除くことが第一選択です。
2 次に電気治療、鍼灸治療、マッサージなどを主体に行います。なで肩や痩せ型の方には運動療法(水泳など)も有効的です。
3 予防として、症状を悪化させる動作を避け、同一姿勢での作業を長時間継続せず休憩をとり、ストレッチなどを取り入れ工夫することが大切です。
例・・・重たい荷物を持つ/手を頭より上へあげての長時間の作業 など
ご不明な点等ございましたらお気軽にスタッフまでご相談下さい。
投稿日|2018.11.20
頚椎の椎間板は、頚の骨を支えたり、衝撃を吸収したりといった役割を果たしていますが、
常に頭部の重みや様々な動きによりストレスにさらされています。そのような状況下で、椎間板の外層にあたる線維輪が徐々に痛んでいき、外傷などの瞬間的な外力や長時間同じ姿勢をするなど慢性的なストレスにより中心にある髄核が突出し、神経を圧迫してしまうため、頚部や上肢に痛みやしびれといった症状が出現します。
症状
・頚部や肩甲骨周辺の痛み、片方の上肢への痛みや痺れ
・頚部の動作時の痛み
特にうがいや目薬をさすなど、上を向く動作で痛みやしびれが増強されます。
・時には、痛いほうの手を頭の上に乗せるような独特な姿勢で症状が緩和されたりもします。
検査
レントゲンや症状により、ある程度障害されている神経の予測はたちます。しかし、
症状が強い場合など詳しい検査が必要な場合はMRI検査をし、ヘルニアの大きさなどを確認します。
治療法
急性期は痛みが強いことが多いため、鎮痛剤を服用したり、頚椎カラーにて安静をはかります。
痛みが落ち着いてきたら、頚の周囲の筋肉をほぐすために牽引治療やマッサージ治療を行います。日常生活動作では、
痛みを誘発する姿勢をなるべく避けていただきます。
例えば、頚をうしろへ反るような姿勢で寝ないことや長時間同じ姿勢で机に向かったりしないといったことです。
予後
頚椎カラーやリハビリにて症状が改善されることがほとんどです。
しかし、治療を続けていても痛みが緩和されず日常生活や仕事に大きく支障をきたしてくる場合は手術療法を選択する場合もあります。
なにか不明な点がありましたらリハビリスタッフまでお尋ねください