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「死亡による逸失利益」 各論⓶  【向日市 鍼灸整骨院】

投稿日|2018.5.17

給与所得者の「死亡による逸失利益」を算定するには、原則として事故前の現実の収入額を基礎とし、場合によっては
賃金センサスの平均額を基礎とすることは前に説明しました。ここではその具体例をみてみます。

『具体例』 給与所得者の場合・・・事故前の年収を基礎に算出
➊ 妻と子供が2人いるサラリーマンのAさん(死亡時48歳)は、事故前の税込の年収が700万円でした。Aさんの死亡による
  逸失利益は、次のように算定します。
  『就労可能年数  19年、それに対する新ホフマン係数  13.116、ライプニッツ係数  12.085』となっています。
  ※東京地方裁判所ではライプニッツ係数が採用され、平成12年1月以降に終結の裁判では、ほとんどの裁判所が東京方式で統一される
   ことになりました。

  次に、生活費控除の割合がどれくらいかをみますと、Aさんは、一家の支柱ですから30~40%とされます。扶養家族は全部で3人ですから、
  低めの30%が妥当でしょう。計算式は以下のとおりです。
    700万円×(1-0.3)×12.085=5921万6500円
  Aさんの死亡による逸失利益は5921万6500円となります。

➋ 独身でアルバイト中のB子さん(短大卒、死亡時24歳)は、事故前の税込の収入が240万円でした。B子さんは、短大卒業程度の再就職を
  探しながら、この間アルバイト中でした。B子さんの死亡による逸失利益は、次のように算定します。
  B子さんの年収は、アルバイト収入のため収入が低いと思われますので、賃金センサスの女性労働者の平均賃金と比べてみます。

〇 賃金センサスの女性労働者の平均賃金の算定方法
  ⓵賃金センサスの女性労働者学歴計の最上段の欄を見ると「年齢 40.7歳、勤続年数 9.3年、決まって支給する現金給与額(月給分)26万2700円、
   年間賞与その他特別支給額 60万9900円」となっています。
   これは、女性労働者の「全年齢平均賃金」と呼ばれるものですが、これに基づいて基礎給与を算定します。
      26万2700円✕12+60万9900円=376万2300円となります。
  ⓶次に、B子さんは短大卒ですので、短大卒に基づく収入を得られた可能性があります。賃金センサスの女性労働者学歴計の上から4段目の欄を見ますと
   「区分 高専・短大卒」という欄に、「年齢40.5歳、勤続年数9.7年、きまって支給する現金給与額(月給分)27万4100円、年間賞与その他
   特別給与額 67万9700円」となっています。
   これは、女性労働者の「短大卒の全年齢平均賃金」と呼ばれるものですが、これに基づいて基礎給与を算定しますと、
      27万4100円✕12+67万9700円=396万8900円となります。
  ⓷また、この「区分 高専・短大卒」という欄に「区分 20~24歳、年齢22.7歳、勤続年数 1.9年、きまって支給する現金給与額(月給分)21万
   4300円、年間賞与その他特別給与額33万1200円」となっています。
   これは、女性労働者の「短大卒の年齢別平均賃金」と呼ばれるものですが、これに基づいて、基礎給与を算定しますと
        21万4300円×12+33万1200円=290万2800円となります。
   裁判例を見ますと、この3つの計算方法のうちのどれかが使用されており、どの計算方法を取るのか決まっていませんが、B子さんの現実の年収240万円は、
   賃金センサスの女性労働者の平均賃金より少ないことが分かりますので、ここでは平均賃金のうち最も有利な「短大卒の全年齢平均賃金」396万8900円
   を、B子さんの基礎収入として算定します。
   次に生活費の控除の割合ですが、女性の場合30~40%となっています。ここでは、請求する側ですので低めの30%が妥当でしょう。計算式は、以下のとおりです。
         396万8900円×(1-0.3)×17.546=4874万6823円
   B子さんの死亡による逸失利益は、4874万6823円となります。

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