投稿日|2018.10.1
【病態】
足底筋膜炎とは、足底筋膜と呼ばれるかかとの骨の下側と足の付け根をつないでいる丈夫なひも状の組織が炎症を起こした状態をいいます。この病気は、足底筋膜に繰り返し負荷がかかることによって起こります。足底筋膜に過度の負荷がかかると小さな断裂が生じます。痛みは足底筋膜に沿った部位ならどこにでも起こりますが、最も多いのはかかとの骨と足底筋膜がつながっている部位です。
この病気は、スポーツに起因するものではジョギング愛好家や長距離ランナーに多く見られます。
一方、中高年者では長時間の歩行や立ち仕事による足底筋膜への過負荷が原因となり、スポーツとは関係なく発症します。
【症状・診断】
起床時に立ち上がって歩き始めや、椅子から立ち上がる瞬間などに足の裏に痛みを感じます。また、運動を続けると徐々に軽減する傾向があります。その他、足の形態として、扁平足などの形態異常を合併しています。
【治療】
靴のチェックが必要で、ソールの片べりしたものは新しいものに変更することをお勧めします。痛みの強い場合には仕事における歩行距離や立ち時間を減らしたり、スポーツ活動ではランニング距離を減らしたり一時的に休止することも必要です。
そのうえで、以下の保存療法が有効です。
足底筋膜のストレッチング
1日最低10回(1回 20-30秒)ずつ行ってください。
足底板の装着
土踏まずの保持、扁平足防止による足底筋膜への負荷の軽減が目的となります。いろいろ種類があるので患者さんに適した足底板を処方します。
不明な点があればスタッフまでお尋ねください。