投稿日|2018.12.14
親指の変形性関節症(CM関節症)は手関節の痛みの原因として、
とくに中年以降の女性に頻度が高い疾患であり、高齢社会に伴い徐々に増加傾向にあります。
母指刃物を把持するために、日常生活において、また仕事上においても、他指との対立運動で必ず使用します。
したがって、この母指CM関節の変形性関節症による機能障害が、日常生活動作や就業に影響します。
症状は?
親指の付け根の疼痛、腫脹、そして症状進行とともに不安定性、握力低下、つまみ力低下を訴え、
運動時には捻髪音を認めることがあります。
とくに瓶のふた開け、ドアのノブの操作時、和ばさみ、ホッチキス使用時、キーなどの施錠操作時に症状は増悪します。
外観的には、親指の付け根あたりで腫れて変形が見られます。
原因・病態
この関節はよく動く関節なので、使いすぎや老化に伴って発症したり、
この部の脱臼や骨折後にも起こることがあります。
関節軟骨がすりへり、進行すると関節は亜脱臼してきます。
診断
親指の付け根を押さえると痛みや運動時痛があります。
X線検査で関節の変形があれば診断がつきます。
治療は??
保存的治療を行います。
投薬、関節内注射、固定装具、温熱療法などは有効です。
固定装具は最低3カ月装着していただかないと治療効果が出てきません。