投稿日|2018.12.15
手や指が上がらなくなる疾患の一つに、橈骨神経麻痺があります。橈骨神経は、上腕の骨を横切るようにして走行しています。
そして、前腕の方へ降りてきて手首を甲側に伸ばす筋肉や、指を伸ばす筋肉を司っています。
しかし、筋肉のすぐ下を通るため外からの圧迫を受けやすいので、腕を下にして転寝をしてしまったときや、
椅子の角などが長時間当たり続けてしまい、手首や指が動かせなくなってしまう場合があります。
中には骨折や脱臼などのケガに合併して生じることもあります。これを橈骨神経麻痺といいます。
診断は手首が上がらないなどの症状ですぐわかりますが、補助診断として神経の速度を測ってどの程度神経が侵害されているかを診断します。
治療は、固定治療を行います。具体的には手首が落ちないように装具をつけて手首を支えるようにします。
固定期間は神経の回復度合いによって個人差はありますが、大体1~2カ月くらいです。
また、お薬については、炎症・痛み止めの薬、神経に効くビタミン剤があります。
この疾患は神経が完全に切れて戻らなくなったわけではなく、
圧迫を受けたために神経の機能が一時的に傷害されているだけなので、徐々に回復していきますので心配ありません。
不明な点等ございましたらお気軽にスタッフにご相談ください。