投稿日|2017.7.10
人は他の動物に比べ、2本足で行動するという独自の機能を持ちます。
その為、足は全体重を支え、かつ歩行運動の際に大きな衝撃を受けることになります。
足はこの衝撃に対し内側、外側、横の3つのアーチ構造を持つことで衝撃を分散し、一定の部位に大きな負担がかかるのを防いでいます。
種々の原因によりこのアーチ構造が低下したものを偏平足と言い、足部の痛み、不快感、疲れやすさなどの症状を引き起こしたり、外反母趾や他の疾患の誘因になったりします。
<原因>
1、筋肉や靭帯が弱くなるために起こる
2、外傷性
3、先天性
4、麻痺性
最も多いとされる偏平足は1の原因によるものです。
これは更に小児期偏平足・思春期偏平足・成人期偏平足に区別されます。
小児期偏平足は筋肉や靭帯がまだしっかりしていない時期に、無理に立たせたりすると足は体重を支え切れず偏平足となります。
思春期偏平足は筋肉や靭帯の弱い人が急にスポーツや肉体労働を始めた時など、生活環境が変わった時に生じやすいです。
成人期偏平足は思春期偏平足をそのままにしておいた結果生じるものの他に高齢化と共に筋肉や靭帯が弱くなり体重を支え切れずに偏平足となるものとがあります。
治療は基本的に、偏平足であっても痛みなど症状がない場合は放置しておいてよく、症状があるものに対して行います。
小児期では筋力をつける体操が主体になりますが、歩行するようになるとともに筋力が付き5歳ごろには正常となるので心配は要りません。
思春期や成人期偏平足では筋力強化と足底板を用いた治療が主体となります。
いずれにせよ、手術対象となるものは稀ですので安心して治療を続けてください。