投稿日|2018.11.24
アメリカンフットボールやラグビー等のコンタクトスポーツでは、首から腕(手)にかけての焼けるような痛みが生じるケースに遭遇します。子の痛みを称じてバーナーペインと呼ばれています。
原因として考えられるものは、相手の選手との接触、または転倒によって地面等にぶつかった際、強い外力を受けることにより生じます。
受傷するケースとしては
1 頚が後ろに曲げられ、頚から出る神経(神経根)が圧迫された場合
2 頚が横に曲げられ、頭が向いたほうの頚から出る神経(神経根)が圧迫された場合
3 頚が横に曲げられ、伸ばされた側の神経の束(腕神経叢)が牽引された場合があります。
他に外力による頚椎椎間板ヘルニアによるものもあります。
症状として受傷直後は痛みが腕から手にかけて生じますが、痛みが治まってきた後に、握力低下や感覚の低下が生じる場合があります。
治療法としては、牽引・温熱・電気治療等が有効な治療手段になります。受傷から2週間くらいたっても症状の回復が認められない場合は、より重篤な神経損傷も考えられるため、再検査をお勧めします。また、再発予防としては危険回避技術の向上が一番ですが、頚の筋力強化、練習(試合)前のストレッチングは念入りに行ってください。アメリカンフットボールの選手には頚を保護するネックガードの装着も有効です。
この疾患は一度起こると繰り返し生じることが多いため、初回受傷時の処置が大切になります。スポーツへの早期復帰を目指すためにも、自己診断は避け、スタッフにリハビリ方法を相談してください。