単純性股関節炎(2019.2.8)
単純性股関節炎とは・・・? 単純性股関節炎は4~10歳(平均7歳)の男の子に多くみられる原因不明の股関節疾患です。 片側の股関節に発症することが多いですが、数日~2週間ほどで治りますので心配はいりません。 原因は・・・? 外傷説・アレルギー説・ウイルス感染説など様々な説が言われていますが、いまだはっきりとは分かっておらず原因不明のままです。 症状は・・・? 1 股関節の痛み 膝や太ももの痛み 2 歩き方が不自然になる 3 股関節を動かしにくい などです。股関節の病気なのに膝や太ももに痛みを訴える場合もあり、これを「関連痛」といいます。また、レントゲン検査で骨に異常はありませんが、超音波検査で股関節内に水が溜まっているのを観察することができます。症状の消失とともに改善されていきます。 治療は・・・? まず、運動をやめて様子をみます。痛みが強く歩行がつらい場合は、松葉杖を使って体重がかからないようにします。くわえて消炎鎮痛剤の使用で充分です。 それでも治らない! 小児の股関節の病気には「ぺルテス病」「化膿性股関節炎」「大腿骨すべり症」などもあります。 初期症状が似ているので、鑑別するためにMRIや血液検査が必要な場合もあります。 股関節の痛みがなかなか改善しないときは、なるべく早く診察を受けることをお勧めします。 分からないことがあればお気軽にスタッフにご相談ください。
変形性股関節症(2019.2.8)
はじめに… 股関節に起こる変形性関節症で、なんらかの原因で股関節の関節軟骨に摩耗や損傷が発症し、 病気の進行に伴って、関節の変形が著しくなります。本疾患は、変形性関節症で膝に次いで多く、 高齢の女性に多くみられます。 症状 ・動作開始時の痛み ・長時間歩けない ・安静時痛や夜間痛を伴う 夜痛みの為、睡眠が障害される ・日常生活動作での障害 (例)片足立ちができない 靴下の着脱が困難 爪を切れない など ・痛みが腰より下にある ※変形性股関節症の痛みが起こる場合は、股関節の場所に限定されるものではなく、股関節以外の場所にも痛みを 覚える場合がよくあります。 治療 治療は保存療法が第一選択です。そこで、積極的に運動療法を行っていただきます。 運動療法は筋力低下の防止や、関節を動かすことによって体温を産出し体液循環の促進をします。 また、関節の運動指示や関節への衝撃吸収を目的に行います。 たとえ、レントゲンなどで変形性股関節症が進行しているからといって手術をしなくてはいけないということはあ りません。目標はあくまでも、日常の生活が支障なく過ごせることです。 それでも、歩くこともままならない、痛みの為に睡眠が障害される、日常の生活が障害されるなどといった方には 手術が必要になってきます。 まずは、運動療法をしっかりと頑張って行いましょう!! 不明な点等ございましたらスタッフにご相談ください。
こむらがえり(筋痙攣)(2019.1.26)
?こむらがえり?
誰しもが一度はふくらはぎや足のゆびが「つる」という経験をしたことがあるのではないでしょうか?
このつるという現象は、筋痙攣またはこむらがえりと呼ばれています。
こむらがえりはある時は、寝ている間に私たちを襲ってきます。また、ある時は大事な試合の終盤の勝負を左右する重要な場面で私たちをあざ笑うかのごとくやってきます。
こむらがえりの発生要因 健常人(病気が原因でない場合) ・激しい運動と疲労 ・脱水 ・妊娠後期など・夜間睡眠(脱水または疲労の場合が多い)
病的要因 ・糖尿病・肝硬変・血液透析・甲状腺機能低下症・運動神経疾患など
薬(内服薬)との関係 降圧剤(血液を下げる薬)、利尿剤、抗甲状腺剤などのお薬の副作用として、こむら返りが起こることが報告されています。常時内服している薬に類似作用のあるものがあれば、原因の一つの可能性もあります。気になる方は、お薬手帳で確認するか、処方してもらった薬局に直接聞いてみると良いでしょう。
こむら返りが起こった時の対処法 伸びきった足のつま先を手前に引き寄せて、ふくらはぎを十分にストレッチすれば、ほとんどの場合、痛みは消失します。また近くの壁に足の裏を押し付けたり、床に足をつけて立ち上がるだけでも同じ効果があります。
またそのあとの対処として 痛みがすぐに消えた場合…ふくらはぎを冷やさないように温めましょう ストレッチをした後も強い痛みが続く場合…ふくらはぎの筋肉を痛めているので、逆に冷やしてあげるのがよいでしょう。
こむら返りの予防 普段の食事がファーストフードなど栄養の少ないものが多いと体のミネラル分が不足してよくこむら返りをおこします。また、日中暑い日や、就寝時など汗をかくことで、一緒に体内のミネラル分も流れてしまい同じようにこむら返りをおこしやすくなります。市販のミネラルウォーターや、スポーツドリンク(水で1:1に割ったもののほうが吸収が良いようです。)を、汗をかいたときにこまめに補給したり、お風呂の後や寝る前に飲んでおくのがよいでしょう。その他、よく歩いた日や、足のつかれている日はふくらはぎをマッサージしてあげたり、ストレッチをするのも効果的です。ストレッチは普段から習慣的に行うようにしておけば、不意にこむら返りに襲われることも少なくなります。こむら返りは上記の様々な要因から発生しますのでできることを一つずつ取り組んでいくことが大切です。
分からない事があればリハビリスタッフまでお尋ねください。
骨粗鬆症性 脊椎圧迫骨折(2019.1.22)
脊椎圧迫骨折とは・・・?
一般的に背骨と言われる骨の骨折です。男女問わず、きわめてよく見られる骨折と言われています。
閉経後の女性が特に多い疾患です。
原因は・・・?
骨粗鬆症によって弱くなった骨は転倒の際にしりもちをつき受傷するものや咳などで前にかがむような姿勢をとり受傷するものがあります。時には本人が自覚していない間に生じることもあり怖い疾患です。
症状は・・・?
急性の症状では腰背部の痛みが特徴です。痛みの強いものであれば寝返り動作や座位・立位姿勢を持続できないこともあります。必ずしも痛みが生じるとは限りませんが、稀に骨折の形状によっては下肢の痺れや歩行が困難ということもあります。
好発部位・・・?
胸腰椎移行部です。背中と腰の境界線あたりに最も圧力がかかりやすいため圧迫骨折が生じやすいです。
治療は・・・?
リハビリは疼痛緩和を目的に消炎鎮痛剤、電気治療を行います。骨粗鬆症に対し薬剤投与と日常生活での安静により痛みをとります。安静にはギプスや装具が用いられ、定期的なX-P撮影や二次障害防止を考慮して運動療法を行い経過をみていきます。大体は2~3カ月くらいで痛みは消失します。
ご不明な点等ございましたらスタッフにご相談ください。
腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛について(2019.1.22)
椎間板というのは、背骨と背骨をつなぐ軟骨の事で、粘り強い性質を持っています。
このおかげで背骨の強さと柔らかさが作られているのです。ところが下のほうの腰椎ではいつも体重の3分の2の重さを繰り返し支えているので30歳頃、はやい人では10代後半、20代前半から、少しずつ弱くもろくなってきます。重いものを持ったりしたときは、椎間板が圧迫されてへしゃげてしまいます。へしゃげた椎間板は脊髄神経の通る管(脊柱管)に向かって飛び出します。この飛び出すことをヘルニアといいます。腰椎部の脊柱管に向かって飛び出した椎間板(腰椎椎間板ヘルニア)は体重のストレスのかかりやすい第4腰椎と第5腰椎の間、または第5腰椎と第1仙骨の間に多く見られます。
腰椎椎間板ヘルニアは、脊髄から出て足へ向かう神経を圧迫します。このため、お尻、太ももの後ろ、ふくらはぎが突っ張って痛くなり足が痺れてきます。この痛みや痺れのことを坐骨神経痛といい、坐骨神経痛はほとんどが腰椎椎間板ヘルニアによって起こります。背骨を伸ばすと痛みが強くなるので腰を曲げて歩いたり、寝るときには、膝を曲げて横向きに寝るようになります。
治療法としては、まず安静にして痛み止めの薬を飲んだり、湿布や軟膏を用います。リハビリでは痛みをとるために腰を引っ張ったり、電気治療、温熱療法、マッサージなどを行います。また、仕事中は腰にコルセットをつけると痛みが和らぎます。
症状が軽い場合は以上の治療でたいてい症状はとれますが、きつい場合は、薄い鉄板の入ったしっかりしたダーメンコルセットをつけたり、MRIで検査をし、入院して手術をしたほうがよいこともあります。
不明な点等ございましたらスタッフにご相談ください。
2024.3.7|
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