踵の痛み(2018.11.2)
踵にはアキレス腱があり、これは腓腹筋とヒラメ筋が合体したもので、踵骨(かかと)の後方突起に付着しています。
このアキレス腱周囲には滑液包と呼ばれるクッションがいくつかあり、ここに痛みが出る疾患がいくつか考えられます。
1.ハグランド病
2.アキレス腱皮下滑液包炎
3.アキレス腱周囲炎 など
<原因>
・スポーツ活動
・長時間の作業による慢性的なアキレス腱への刺激
・間違った靴選び など
<治療>
これらの病態メカニズムは多少の違いがあるものの、症状や治療についてはほぼ同様です。
治療は保存的治療(手術しない方法)が原則です。まず、誘因となったスポーツ活動を一時中止して、
短期間の非ステロイド抗炎症剤を処方し、リハビリとしてストレッチ、筋力強化を行います。
頑固な症例ではステロイド注射を試みたりします。
また、アキレス腱にかかる負担を軽減する目的で足底板の装着を行います。
ご不明な点はリハビリスタッフまでお尋ねください。
母趾種子骨障害(2018.11.2)
<母趾種子骨とは?>
母趾種子骨とは足の親指の付け根の下に2つある小さくて豆みたいな骨です。
この骨は足の親指の力をうまく発揮させたり、体重の約半分の負担を受けたりして小さながら非常に大切な骨です。
<母趾種子骨障害とは?>
常にそれだけの負担を受けているので、スポーツなどによる使いすぎ・ハイヒールを長時間はいている、
外反母趾などの足の変形があるなどの負担の増加などで疲労骨折してしまったり、
階段を踏み外して強く打つなどのきっかけで骨折してしまったりします。
骨折や疲労骨折の状態をほったらかしていると種子骨の栄養が足りなくなり壊死してしまい手術になってしまうこともあります。
中にはもともと1つの種子骨が2つに分かれていることもあるため診断がしにくくなっている場合があります。
これが種子骨障害です。
<治療は?>
痛みの強い時期は種子骨に体重がかからないように靴にパッドを入れたり、足を固定します。
炎症が強い時にはステロイド注射などを行う場合もあります。
痛みが引いたら原因となっている靴や足の変形に対して足底板などの工夫をしていきます。
もともと1つの種子骨が2つに分かれているタイプは痛みが強くなれば
再発に注意してすぐにスポーツなど日常に戻っていただけます。
しかし、骨折や疲労骨折が疑われる場合は懐死を起こさないようまめにレントゲンで確認したりしながら
しっかりと骨をくっつけてあげましょう。
モートン病(2018.11.2)
☆モートン病とは
趾神経が横中足靭帯周囲において絞扼性神経障害のことをいいます。
女性に多く、3番目と4番目の指の間によく発生します。
☆モートン病の原因とは
多くはハイヒールや不適合な靴の使用により
横中足靭帯部で趾神経が圧迫されて起こります。
☆症状は?
趾の付け根の痛みや腫れ、歩行痛、放散痛、足のゆびの知覚障害などがあげられます。症状は
ハイヒールの窮屈な靴を履くと憎悪しますが、ひどい場合では裸足歩行時や安静時にも痛みを訴えます。
☆治療法は?
まずは使用している靴をゆとりのある靴に改善することから始めます。
そして理学療法を行いながら、足底板療法を併用します。症状が強いものに対しては局所注射を行うこともあります。
この治療により多くは治癒しますが、症状の軽快がみられないものに対しては手術を行うことがあります。
第5中足骨骨折(2018.10.29)
☆第5中足骨骨折とは
足の甲の最も小指側に位置する骨を第5中足骨といいます。
☆第5中足骨骨折の原因とは
第5中足骨骨折は外傷などによる急性の骨折と、
激しいスポーツによって起こる疲労骨折とに分けられます。
急性の骨折は足を内返し強制された場合や、ぶつけたりした場合に発生します。
疲労骨折はスポーツ選手に起こります。走っている最中の方向転換やストップ動作の繰り返しにより物理的ストレスが蓄積し、結果的に骨折を生じます。発見者の名前をとって別名‟ジョーンズ骨折”と呼ばれています。
☆症状は?
急性の骨折は患部の腫れや痛み、熱感、歩行痛を訴えます。疲労骨折も似たような症状を呈しますが
完全骨折をきたすまでは無症状のものもあります。
☆治療法は?
急性の骨折はギプス固定(4週間前後)や足底板療法を行います。
疲労骨折の場合は保存療法では長引いたり、一度治っても再骨折する場合が多いため、
一般には手術療法がとられます。競技復帰までは手術療法を選択した場合でも3カ月前後かかります。
シンスプリント(2018.10.29)
シンスプリントは走ったりすることにより繰り返される慢性的な刺激が下腿に加えられて生じるもので、脛骨過労性骨膜炎とも言われています。一般に陸上の選手やランニング・ジャンピングをよくするバスケットボールやバレーボール選手に見られるスポーツ障害です。すね(脛骨)の内くるぶしから10cm上の場所に痛みがあり、指で押さえると飛び上がるほどに痛いこともあります。初めはランニング時のみに痛みを感じますが、進行すると練習後でも痛みがあり、歩くのも痛くなってくるのが特徴です。
原因は??
①急激に練習量が増えた。
②スピードトレーニングを行った。
③ふくらはぎのストレッチングや下腿の筋力トレーニングを十分行わなかった。
(ストレッチ不足・筋力不足)
④ランニング時の足の動きに異常があって下腿内側の筋肉に負担がかかりすぎた。
(扁平足であることも原因である)
⑤ランニングシューズの衝撃吸収性が悪い。
⑥舗装道路などの硬い路面でのランニングが増加した。
治療
電気治療や運動療法によりほとんど治りますが、症状の軽いうちに練習量を少なくするか、完全休養とし、どこに原因があるのかを検討して、その原因を取り除くことが大切です。ずるずると原因を考えることなく練習を続けると慢性化し、非常に治りにくくなります。また、踵や土踏まずに足底板を入れたり、自分で練習終了後などに氷でアイスマッサージを行うことも効果があります。治った後もふくらはぎのストレッチングや下腿の筋力トレーニングを十分行って、再発に注意しましょう。
上記のような症状に思い当たることがあればお気軽にスタッフにご相談ください。
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